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岩手山熱映像の公開

アジア航測トピックス「熱映像で見た岩手山」


 

熱映像で見た岩手山

 西側から見た岩手山.右下に見える灰色の部分が,大地獄谷の地熱地帯.中央に見えるのは,御苗代湖.(1997/10/23撮影)

1998年7月24日作成 1998年12月8日修正

1998年4月29日の第1号に続き,6月24日に岩手山の臨時火山情報第2号が発表されました。噴火の可能性について、具体的に踏み込んだ内容になっています。
建設省岩手工事事務所と岩手県は7月22日、第3回岩手山火山災害対策検討委員会(委員長・斎藤徳美岩手大工学部教授)を開き,ハザードマップを作り公表しました。
このページでは、1998年7月19日05時に,岩手山の山頂付近から西部カルデラにかけての熱映像(MSS画像:マルチ・スペクトル・スキャナー)を紹介します.これは,アジア航測が,斎藤教授の御指導のもとに,火山噴火予知および防災対策のために自主的に行ったものです.まだ,詳しい解析は鋭意作業中の段階ですが,火山噴火予知および防災上の観点から,緊急的にドラフトを速報するものです.
お問い合わせは E-mail:service@ajiko.co.jp

 


●熱赤外線画像(午前5時撮影)

取り急ぎ,暫定的な解析結果を示します.画像には簡単なタンジェント補正を加えただけで,地形図とは厳密には一致しません.地形図との重ね合わせは単純に画像の東西方向のみを拡大して重ね合わせたものです.地熱は相対的なもので,最高温度と最低温度(2.5-31度)の間を階調表示したもの.日の出は4時30分で、やや日射の影響が見られます.

 

画 像
解 説
図-1 岩手山山頂付近 東側から日光が低い角度で当たっているので注意.
妙高岳南斜面の地熱地帯の分布がよくがわかる. (低温)ピンク<青<緑<黄色<赤(高温) (基図は国土地理院の火山基本図を使用)
図-2 大地獄谷付近 大地獄谷の地熱地帯が高温であるのがわかる. (低温)ピンク<青<緑<黄色<赤(高温) (基図は国土地理院の火山基本図を使用)
図-3 岩手山全体 (地形補正前,東西方向が短い) 色の白いほうがより高温の地点.見やすいように,トーンカーブをいじっています.
図-4 岩手山周辺の地震分布図 気象庁6月24日記者発表の地震分布図(1997/12/27-1998/05/31)を、地形図に重ね合わせたもの。
図-5 地熱地帯の温度比較 (地形補正前,東西方向が短い)
熱映像をrainbow color表示.図-1・2の高温側の分解能を再検討したもの.ヒストグラムは,それぞれの上部の映像に対応する.
図-6 西岩手の地熱地域 (地形補正前,東西方向が短い) 熱映像をred-white-blue表示.分解能は生データと同じ数値は地温の相対値で,大きいほど高温.
地形図との重ね合わせの試み

【コメント】  岩手山の熱映像で確認できた高温域は,いずれも既知のものである.これまでのところ,特に新たに生じた高温域は確認できていない.西岩手山付近で確認された高温域は,(1)大地獄谷,(2)黒倉山東斜面,(3)姥倉山東側の尾根,(4)犬倉山南東(網張温泉の源泉),である.映像では,このほか,御苗代湖と御釜湖も温度が周辺より高いことが読み取れるが,今年の御苗代湖の水温が例年にくらべて異常に高いということではない.(文責:千葉) 

 


●垂直ステレオ写真(午前9時撮影)

画像
コメント
写真-1 岩手山山頂付近  
写真-2 鬼ヶ城カルデラ付近
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