NEWS

「平成17年台風第14号」九州土砂災害(2005年9月)

2020/11/05

「平成17年台風第14号」九州土砂災害
2005/9/20作成 9/30更新 ver2.1
■ 椎葉村
■ 山之口町
■ 高千穂町
■ 塚原ダム下流地すべり
■ 塚原ダム 上流崩壊
■ 広渡川支流崩壊
■ 垂水市崩壊
■ 椎葉村松尾
■ 鰐塚山崩壊
■ 標定図

 2005年9月4-7日にかけて、台風14号が日本に接近・上陸、各地に多くの雨を降らせました。特に九州地区では、2日間で1000ミリを超える記録的な降雨となり、地すべりや土砂崩壊・土石流・洪水氾濫などの災害が発生しました。
 弊社では、これらの土砂災害の実態を明らかにするために、9月9-19日に緊急撮影を実施いたしました。被害状況把握等の資料としてご活用ください。

・著作権について

本ページで公開している文書および画像の著作権は、すべてアジア航測 株式会社に帰属します。 本ページで得られた情報について許可なく、転載、販売、出版をしないでください。

【お問い合わせ先】

■報道関係の方はこちらへ

 アジア航測株式会社 経営企画部 TEL:044-969-7290

   E-mail:service@ajiko.co.jp

■行政・研究機関・企業のお客様ははこちらへ

 アジア航測株式会社 営業統括部

   〒215-0004 神奈川県川崎市麻生区万福寺1‐2‐2 新百合トウェンティワン

   TEL:044-969-7549 FAX:044-951-3259

   E-mail:service@ajiko.co.jp

⇒使用許諾申請書のダウンロード

・免責事項について

弊社では、本ページの作成にあたり、細心の注意を払い正確な情報提供を心がけておりますが、 その内容の正確性・妥当性については一切責任を負いません。掲載されている情報の内容が 明らかに間違っている場合は、訂正・削除致しますので上記までご連絡ください。

・標定図について

本ページに掲載した空中写真の標定図の背景として、国土地理院発行の1/5万地形図を使用しました。使用図幅名は、D地点:「椎葉村」、E地点「高城」、C地点「高千穂」、G地点「垂水」です。また、広域標定図に使用した赤色立体地図画像は、国土地理院の数値地図50m標高から独自の方法で作成したものです。この図にオーバーレイしたGISデータは地図センターのJMCマップを使用しました。

 

■宮崎県椎葉村上椎葉地区

写真-1 椎葉村土石流(全景)

 6日午前7時48分ごろ、宮崎県椎葉村で土石流が発生、住宅や商店や旅館などがある中心地を直撃、 3人が犠牲となった。
 手前に見えるのが、上椎葉集落。背後に見えるアーチ式ダムは上椎葉ダムと日向椎葉湖である。(D-6)

標定図

写真-2 椎葉村土石流(鳥瞰その1)

 集落を直撃した土石流。 なお、写真左側の土石流跡は昨年発生したものであり、対策工事が実施されている。(D-8)

標定図

写真-3 椎葉村土石流(鳥瞰その2)

 集落を直撃した土石流。土石流の上部斜面崩壊は村道路肩部に及んでいる。現地写真参照(D-7)

斜め写真標定図      崩壊部の現地写真

 

 

写真-7 椎葉村土石流(全景)

 上椎葉集落。左端のアーチ式ダムは上椎葉ダムである。

垂直写真標定図

■宮崎県山之口町五反田地区
写真-4  山之口町斜面崩壊(鳥瞰その1)

 

 国道269号沿いの斜面崩壊。住宅を巻き込み、1名の犠牲者が出ている。崩壊土砂は流動化し国道を越え、水田や河床にまで達している。手前に見えるのは宮崎自動車道。(E-1)   標定図

写真-5 山之口町斜面崩壊(鳥瞰その2)

 平滑な斜面に生じた崩壊は、比較的深い。平滑な二つの面がV字谷状を呈している。崩壊土砂の堆積厚は薄く、比較的遠方に達している。(E-2)

標定図

■宮崎県高千穂町岩戸地区

写真-6 高千穂町土石流

 山頂ちかくで発生した土石流が、流下経路上の尾根で二股状に分かれ、二つの谷に流入した。(C-3)


ステレオ写真へのリンク    標定図
■諸塚村塚原ダム下流地区

写真-8 北東方向からの俯瞰

塚原ダムの下流500m付近で地すべり性の崩壊が発生。土砂が耳川を閉塞した後、流路が再形成されている。崩壊の幅はおよそ300m、滑落崖は尾根に達しており、河床からの高度差は約270mである。(9/17 C-4-8)

 

写真-9 南東から北西方向を俯瞰

崩壊土砂上には樹林が一部立ったままの状態で残っており、地すべり性であることを示している。土砂は対岸を走る国道327号のすぐ脇まで到達している。崩壊土砂堆積部の上流には、ダムアップされた濁り水が認められる。(9/17 C-4-7)

 

写真-10 北西から南東方向の俯瞰

下流側の現河床内に新しい段丘が形成されており、高流量の流れによる堆積物と思われる。堆積物中に形成された水路は直線的である。(9/17 C-4-10)
斜め写真標定図  垂直写真標定図

■諸塚村塚原ダム上流地区

写真-11 竹の八重対岸の深層崩壊 西から東方向への俯瞰

 崩壊の幅150m程度、高度差は300m弱くらいである。対岸からも土砂が流入してる。ダム湖水面上に島状の高まりがわずかに残されており、一時河道閉塞を起こした可能性がある。(9/17 C-5-7)
標定図

 

写真-12 竹の八重背後の谷の崩壊状況を東から西方向を撮影

尾根に近い標高450m付近で発生した土砂崩壊が土石流状に渓流を流下している。途中、他の崩壊起源の土石流と合流している。(9/17 C-5-4)
標定図

 

写真-13 岩屋戸付近の土石流を南西から北東方向を俯瞰

尾根の近くで発生した土石流は、直線的に流下し小河内谷に達している。下流ほど幅が広がっている。(9/17 C-5-8)

標定図

■北郷町広瀬ダム上流地区

写真-14 北東から南西方向への俯瞰写真

 広渡川支流の槻之河内川に面する北西斜面で土砂崩壊が発生した。崩壊巾は100-150m、発生地点と河床の高度差は200m程度である。斜面上に土砂は残っているが、直立した樹木は見られない。(9/18 C-8-6)

写真-15 垂直写真

 崩壊土砂が流れ込んだ槻之河内川の上流側には、水色の水たまりが確認できる。( C8-6039)

垂直写真標定図

■鹿児島県垂水市

写真-16 垂水市脇登地区


 錦江湾に面するシラス台地のへりで発生した、複数の崩壊と土石流が確認できる。このうち、中央部の崖崩れによって、犠牲者が出ている。(9/15 C1-4)

標定図

写真-17 垂水市新城小谷地区


 上流で発生した崩壊起源の土石流に下流部の崩壊土砂が合流し、谷の出口付近の住宅を押し流している。(H-10)2005/09/09撮影

標定図

■宮崎県椎葉村松尾地区

写真-18 西から東方向を俯瞰

  畑集落の西側の斜面では、3カ所で崩壊が発生している。写真中央部のものは、やや地すべり性である。写真左側の崩壊と中央の崩壊の間には、対策工事がなされている古い崩壊が見られる。(9/17 C7-6)

標定図

 

写真-19 東から西方向を俯瞰

  崩壊土砂が流下した谷の対岸では、かなりの高さまで乗り上げているのがわかる。(9/17 C7-2)

標定図

 

■宮崎県鰐塚山北斜面崩壊

写真-20 鰐塚山北斜面崩壊全景

 鰐塚山の北斜面では複数の崩壊が発生し、流下した土砂が合流する位置にあった、鰐塚渓谷いこいの広場の一部を埋積した。幸いに人的被害はなかったが、周辺には大量の土砂が堆積しており、二次災害のおそれもあると警戒されている。(9/18 C9-13)

標定図

写真-21 

 別府田野川支流尻無川上流部では2カ所で崩壊が発生している。

標定図

写真-22 

 鰐塚山北斜面の稜線に近い位置で、 斜面崩壊が発生し、土砂が急斜面をそのままの幅で流下したようである。 

標定図

写真-23 南から北方向を俯瞰

 写真-22と同じ崩壊。崩壊土砂がそのままの幅で斜面を下った様子がわかる。 

標定図

写真-24 

写真-22と同じ崩壊の流走域。流下した土砂が鰐塚渓谷いこいの村付近に到達した。一部の土砂は尾根を乗り越えている。

標定図

写真-25 鰐塚渓谷いこいの村付近

 別府田野川流域では6箇所で大規模崩壊が発生しているが、流下した土砂が鰐塚渓谷いこいの村付近で合流する形となった。

垂直写真標定図

■垂直写真撮影位置概略図

図-1 宮崎市-都城市付近

西側の都城盆地と東側の宮崎平野を結ぶように九州自動車道が走っている。この道路の南側の鰐塚山地周辺に崩壊発生地点が集中している。黄色:撮影コース、白丸:撮影主点、白四角、1枚の撮影範囲(省略有り)

 

図-2 椎葉村付近

耳川に沿うように国道327号線が走っている。この道路の周辺に崩壊発生地点が集中している。黄色:撮影コース、白丸:撮影主点、白四角、1枚の撮影範囲(省略有り)

図-3 高千穂町付近

高千穂町岩戸付近で撮影をした。なお、撮影はしていないが高千穂鉄道に大きな被害があった。黄色:撮影コース、白丸:撮影主点



お問い合わせ
ページトップへ

オンライン商談はこちら