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(公社)日本地すべり学会の現地見学会における斜面崩壊実験の実施について

アジア航測は、公益社団法人日本地すべり学会第53回研究発表会及び現地見学会(2014年8月19~22日、茨城県つくば市)において実施した斜面崩壊実験に参加しました。

 

この斜面崩壊実験は、防災科学技術研究所・森林総合研究所・日本地すべり学会の共同研究で、防災科学技術研究所内の施設で行われました。本実験は日本地すべり学会関東支部の斜面モニタリング研究会が主体となり、当社を含む協力企業が参画し実施したものです。

 

実験の目的は、昨年の東京都大島土砂災害等を鑑み、豪雨時の崩壊が実際にどのように発生するのかを明らかにすることです。実験は観測計器を設置した人工的な斜面に雨を降らし、崩壊までの挙動を様々な計器により計測します。そこで得られた各計器、各機関のデータを斜面モニタリング研究会で共有し、全員で分析・考察することにより、我が国の防災に役立てようというものです。具体的には豪雨時の斜面崩壊はどのくらいの降雨で発生するのか、崩壊の前兆を捉えることは出来るのか、前兆現象から避難等は可能なのか、各計器の実用性はどうか等を検討します。

 

当社は復建調査設計株式会社と共同研究中の「比較的安価な計器を用い、直接ユーザのスマートフォン等に情報配信し、住民等の自らの避難行動を促して災害軽減に役立たたせる」というコンセプトで開発中の装置を使用しました。使用した計器は簡易に設置できる3軸の加速度センサーを埋め込んだ情報杭(株式会社リプロ社製)で、定期的にデータを自動取得できるものです(1分間隔等)。崩壊実験は時間雨量50mm、75mm、100mmの雨を降らし約3時間弱で崩壊に至りました。その間、1分間毎に崩壊時までのデータを取得し、杭が5度傾いた時点で警報メールを発信しました。今後、これらのデータを総合的に分析し、その有効性と実用性および課題を検証していく計画です。

 

なお、実験当日は広島豪雨災害が発生した直後で、多くのマスコミの注目が集まりました。NHK,日本テレビ、フジテレビ、日本経済新聞、山陽新聞等でもとりあげられました。テレビ東京の経済ニュース番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」では、弊社のコンサルタント事業部小野田敏が受けたインタビューも放映されました。

 

実験斜面の状況

降雨状況

崩壊直後の状況 インタビューの様子

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