NEWS

当社は、環境技術を社会の環境教育・環境保全活動に役立てる目的で、地域社会貢献に取り組むNPO法人の活動に協力しています。また、自然と共生する産業としての林業や農山村地域の喪失防止および再生の実現を目指して、森林・環境保全活動に取り組んでいる『特定非営利活動法人（NPO法人）空とぶ森』の活動には毎年積極的に参加しています。

今年も、2025年5月24日に群馬県みなかみ町の「赤谷プロジェクト　いきもの村」で実施された植栽活動に参加しました。前年までの活動では、大峰沼までの登山道の一部を塞いでいた倒木の除去や落ちている枯れ枝の除去を主な活動としていましたが、今年は初めて植栽活動に挑戦しました。

「赤谷プロジェクト」は、（公財）日本自然保護協会、地元の協議会および林野庁関東森林管理局の三者が協定を結んで、赤谷地域の国有林の保全や活用に取り組むプロジェクトです。

今回は、「いきもの村」の未利用地において植栽活動が行われましたが、この「いきもの村」の敷地は、かつて国有林の苗畑や採穂園として利用されていました。現在は、赤谷プロジェクトの調査研究・環境教育活動の拠点となっていますが、使われていない場所は長年放置されて原野状態となっていました。そのため、関東森林管理局の赤谷森林ふれあい推進センターにご指導いただき、郷土樹種であれば好きなように樹木を植栽しても良いし、支障がある立木は伐採しても良いとの了解が得られたことで、今回の活動が実施されました。

「いきもの村」の敷地は、県道270号線（奥利根ゆけむり街道）を挟んで、南北100ｍ、東西400ｍの4ha程度の階段状の土地で、県道の東側3段目が今回の活動箇所として選定されました。

活動にあたっては、「群馬県山林種苗緑化協同組合」から広葉樹の苗木を購入しました。また、植栽地付近にはシカなどが生息しており、植栽後の苗木の食害を防止するための対策が必要であることから、関東森林管理局群馬森林管理署が開発した玉ねぎネットを使った方法を試してみることにしました。

◆雑草の刈払い作業

当日は午後から降雨も予想されていましたが、大人17 名、子供3 名の計20名で作業を開始しました。

9時に小川理事長の挨拶で活動を開始、寺川理事から活動内容と獣害対策ネットの作り方の説明がありました。植える広葉樹は、ヤマザクラ２０本、イロハモミジ５本、オニグルミ５本、ヤマボウシ５本、カキノキ５本の計４０本で、参加者はヤマザクラ１本とその他１本の計２本を植えることが伝えられました。

初めに、獣害対策の玉ねぎネットを使用した単木保護資材の作成を全員で行いました。

前日に簡易なテープ測量によって植栽箇所の位置出しを行っていましたが、植栽箇所には雑草が繁茂しており、支障となる灌木も少し生えていました。赤谷森林ふれあい推進センターから電動刈払い機2台と下刈り鎌や手ノコギリを借用できたため、電動刈払い機の安全衛生教育を受けた2名を含めた大人の男性陣で雑草の刈払いを実施することになりました。

全身を使った刈払い作業を進めていくとススキの株が障害となりました。株を掘り起こし、敷地の隅にどかしてようやく平坦な状況になりました。

◆植栽作業

活動日の前夜、「泊まれる学校さる小」に宿泊したメンバーは、太田理事を中心として植栽する40本の広葉樹の配置を考えていました。

寺川理事から植え付けの際の注意事項について説明があり、植栽配置図の場所にポット苗を植え付けました。

また、作成した玉ねぎネットの単木保護資材の設置方法についても注意事項の説明がありました。全員がそれぞれ植えた苗に玉ねぎネットを設置し、竹杭に日付・氏名・樹種を書いたプレートを取り付けました。

植栽活動はなんとか雨に降られることもなく午前中に終え、最後に畠山理事がまとめ、今年の活動も無事に終了しました。

最後に、林野庁関東森林管理局赤谷森林ふれあいセンターの栗田所長、伊藤指導官、鈴木主事には大変お世話になりました。

今後も、アジア航測（株）は、NPO法人 とのパートナーシップを含めた企業市民としての活動を推進してまいります。