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「三宅島噴火」空中写真撮影(2003年6月21日撮影)
2003/07/18
三宅島空撮写真2003 |
2003年7月18日修正 ver.1.3) 2003年6月21日に三宅島の斜め写真を自主撮影いたしましたので、その一部を紹介いたします。すべて航空カメラ(23cm×23cmサイズのネガ)による画像です。最近の三宅島の状況を知るための資料としてご活用ください。 |
三宅島2000噴火からおよそ3年が経過しました。2000年の噴火では全島にわたる細粒火山灰の降下と、火口付近での噴石や火砕流の影響で、大きな植生破壊が発生しています。さらに、降雨による土石流や泥流によって、一部の住宅や道路では大きな被害を受けました。また、2000年の8月頃からはじまったSO2を主とする火山ガスの連続大量放出は、世界中の火山でもほとんど例を見ない規模と期間に達しています。徐々に少なくなってはきましたが、依然として継続しています。 ここに紹介する写真では、火山ガス流下の様子や、植生被害の進行状況や回復状況、治山・砂防施設・道路や橋など、防災関連のインフラ整備進行状況を見ることができます。また、地形変化の激しいカルデラ内部の状況も見ることができます。 |
- リンク:三宅島2000年噴火
■2003年6月21日11時撮影 | |
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写真-1■北方向からみた三宅島(no.9548) 左側から、神着、三宅支庁、伊豆、伊ヶ谷がみえる。北側の植生被害の程度は相対的に弱く、全体に緑色を呈している。この時間、火山ガスはむかって左奥側すなわち三池方向に這い降りている。miyake_20030621-n.jpg |
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写真-2■南方向から見た三宅島(no.9549) 左側から、阿古、粟辺、新澪池跡、大路池がみえる。中央部に縦方向に黒っぽく見えるのは、1983年噴火による火口列と溶岩流の跡。山頂に近い部分と海岸線に近い部分の植生被害の程度が異なっているのがわかる。また、この時間、火山ガスはむかって右奥側すなわち三池方向に這い降りている。miyake20030621-s.jpg |
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写真-3■東方向から見た三宅島(no.9544) 外周道路に沿って、左側から三宅島空港、三池港、村役場、三池集落がみえる。 山頂火口から這い降りてくる火山ガスの影響で、右側半分の植生が被害を受け茶褐色に変色している。一方、左側半分は火山ガスの影響が少なく緑色を呈しており、山頂付近の一部では植生が回復しつつある。また、いくつかの渓流では、泥流対策の治山・砂防施設が整備されてきている様子が見られる。画面中央部にあるのは金曽沢砂防堰堤。miyake_20030621-e.jpg |
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写真-4■北側からみた山頂カルデラ全景(no.9539) 2000年噴火によって形成されたカルデラは、徐々に内部崩壊と埋め立てが進行し、古い八丁平カルデラよりやや大きいサイズに成長した。カルデラ底に見える水たまりもわずかに残すだけとなった。 カルデラの内部がややかすんで青みがかって見えるのは、奥側の火口から放出された火山ガスのため。手前のスオウ穴には水がたまっているが、最近水位が低下した。周辺の植生は、降下火山灰や噴石・火砕流と火山ガスで大きな被害を受け、地表には多数のリル・ガリーが発達しているのがわかる。miyke_cal-north2.jpg ■wallpaper size(1280*1024) |
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図-1■標定図 斜め写真撮影位置図。黒枠が写真の下側のおおよその位置を示す。矢印で示したものは遠景。 なお、背景の地形図には、国土地理院発行の5万分の1「三宅島」を使用した。(2000年噴火前の地形) |
■ 本ページについて |
このページでは、弊社による自主撮影結果を掲載しております。現在の状況把握や今後の防災対応等の資料としてご活用いただき、現地の復旧にお役に立てれば幸いです。 本ページで紹介している画像は、撮影した斜め空中写真の一部を、サイズを縮小して掲載しています。斜め空中写真のオリジナル画像やデータに関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。 【お問い合わせ先】 ■報道関係の方はこちらへ アジア航測株式会社 経営企画部 TEL:044-969-7290 ■行政・研究機関・企業のお客様ははこちらへ アジア航測株式会社 営業統括部 |
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