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「砂防施設点検におけるデータプラットフォーム」試行運用開始

2025/05/14

~近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所で2025年度から~

近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所は、当社が開発した「砂防施設点検におけるデータプラットフォーム」(以下、「本プラットフォーム」という)を2025年度から試行運用します。

 

本プラットフォームは、河川三次元管内図に対応した三次元ビューアである「α‐Flumen3D(アルファ・フリューメン・スリーディ)」をベースに、UAV(無人航空機)データインポート、変状の記録支援、点検台帳の自動出力などの機能を追加したもので、当社がこれまで培ってきたデータ変換技術や三次元描画技術により、点群などの多様なデータを容易に素早く表示できる点が特徴です。


 本プラットフォーム導入により、写真やUAVフライト情報、変状レベル、施設健全度の情報と、LP(レーザプロファイラ)データ、SfM(ストラクチャ・フロム・モーション)点群モデル、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)モデルなどの3次元地形データが一元管理できるようになります。


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図1 プラットフォームの活用イメージ図


 本プラットフォームに関連し、2024年1月、近畿地方整備局大規模土砂災害対策センターと当社が共同で行った「砂防設備の維持管理における高度化に向けた取組み」が「第7回インフラメンテナンス大賞」の特別賞を受賞しました。受賞の理由として、UAV撮影と点群データを用いた差分解析による施設変状の確認が、砂防施設の点検を自動化するために重要な技術であると評価されました。

 

日本の社会資本ストックは高度経済成長期に集中的に整備されたため、今後急速に老朽化することが懸念されています。適時適切に社会資本の維持管理・メンテナンスを進めるためには、ICT技術やUAVなどを用いて、正確な情報の把握・蓄積、見える化、共有化を実現していくとともに、現場での省力化を図る必要があります。本プラットフォームは、その課題解決のためのツールとなります。

 

当社はこれからもサステナブルな社会の構築のため、技術の研鑽と社会的ニーズへの対応を続けていく所存です。

 

なお、本プラットフォームについては、2025年5月28日から開催される令和7年度砂防学会研究発表会「長野大会」で発表する予定です。


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図2 点検写真表示機能イメージ図


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図3 点検結果表示機能イメージ図


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図4 標高表示イメージ図


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図5 点群による差分解析の実施イメージ図



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