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アジア航測、航空測量業界初の系統用蓄電所事業へ参入
‐ 北海道「南幌蓄電所」で営業運転をスタート、電力需給安定化に貢献 ‐
当社は、北海道空知郡南幌町で当社初となる系統用蓄電池の「南幌蓄電所」を建設し営業運転を開始、2025年3月11日に開所式を執り行いました。
写真:左から 菅原章太 ㈱メイプルパワー代表取締役社長、畠山仁 アジア航測㈱代表取締役社長、高橋宏忠 ㈱グローバルエンジニアリング代表取締役社長
■系統用蓄電池が求められる背景
日本国内では、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、太陽光発電や⾵⼒発電などの再⽣可能エネルギー(以下「再エネ」)の導⼊が進んでいます。その⼀⽅で再エネは、日射量や風況といった天候や時間帯により発電量が増減することが主⼒電源としていく上での課題となっています。また、電力の安定供給のためには、発電と消費を同時同量に保つ必要がありますが、これらの課題に対し、電力の供給と需要のギャップに応じて充電・放電が可能な系統用蓄電池の活用に期待が高まっています。
■系統用蓄電池の効果
系統用蓄電池は、大規模な電力網(系統)に直接接続され、電力需要が低い時間帯に蓄電し、需要が高いピーク時に放電することで、電力の需給バランスを調整する蓄電システムです。このため系統用蓄電池は、太陽光発電や風力発電の天候や時間帯による発電量の変動と電力需要とのギャップを比較的短時間において吸収することから、電力の需給調整に貢献します。また、系統用蓄電池が電力需要のピーク時に放電できる電源となることから、予備電源にかかるコストの削減も図ることができます。
これらの系統用蓄電池の特性を生かし、卸電力市場、需給調整市場、容量市場といった各電力市場取引を支えることは、電力の安定利用を進めていく上で今後より重要となります。
■当社が目指す系統用蓄電池事業
当社は、これまで自治体や企業に向けて脱炭素計画策定や再エネ事業化に関するコンサルティング業務を展開してきました。今後は、この事業を推進していくことにより再エネ導入時の課題解決の鍵となる系統用蓄電池の導入・運用を支えていくとともに、余剰電力の活用を含めた実践的かつ有効な電力需給安定化に貢献していくことを目指します。
当社は、「長期ビジョン2033」に掲げた「サステナブル経営」と「ビジネスモデルの多様化」を実現するため、蓄電所事業を新たなビジネスとして位置付け、再エネの導入促進に貢献していきます。そして今後も、電力レジリエンスの強化とカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進め、持続可能な社会の構築に寄与してまいります。
■蓄電所の概要
名称 |
南幌蓄電所 |
所在地 |
北海道空知郡南幌町字幌向原野 |
定格出力 |
1,524kW |
定格容量 |
4,064kWh |
運転開始日 |
2025年3月1日 |
■プレスリリース
プレスリリース本文 (PDF・702KB)