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1999/07/05

「平成11年6月広島豪雨」広島市・呉市土石流災害(1999年6月)

DISASTER EXAMINATION

1999年6月29日 広島の豪雨災害


 1999年6月29日,中国地方で発生した豪雨災害に際し、災害の状況を把握するために7月1日に緊急撮影を行いました。被災状況の詳細を明らかにするために撮影高度は低めで,1/5,000の大縮尺の写真です.取り急ぎ,写真を中心に示しました.その後,1/8,000の追加撮影を実施しています.

1999年7月5日作成
1999年9月16日更新


●更新情報
99/7/8 7/1撮影手持ち斜め写真を追加掲載
99/7/12 追加斜め写真と暫定写真判読図を掲載
99/7/24 現地調査結果コメント
99/8/10 リンクURL更新
99/09/16 地形表現図追加


 


●目次

  1. 広島市・呉市周辺の地形表現図 new
  2. 1/5,000垂直空中写真
  3. ステレオ空中写真
  4. 斜め写真
  5. 標定図
  6. 参考資料
  7. リンク集


●広島市・呉市周辺の地形表現図

 

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解説

図 1

高圧縮バージョン(323k)

国土地理院の数値地図から作成した「地形表現図*」

作成手順
1/25,000地形図24面分のDEMデータを接合,50mの正方DEMに再計算するこのDEMについてマクロフィルタリング処理を行い,3つのパラメータ,500m地上開度**,1000m(八角形)地下開度**,最大傾斜角を計算する.それぞれのグレイ画像を,RGBに割り当て,疑似カラー画像を作成した.

地形の特徴が詳しく読みとれる.各種背景画像として利用可能.

厳密ではないが,おおむね,灰色:海,淡黄色:平野,丘陵:オレンジ色,山地:朱色,谷底平野:ピンク,尾根:黄色,山麓斜面:灰緑色,などの地形表現となっている.

920*1110ピクセル・24bitカラー(1.6Mbite)

*(千葉達朗,未公表)

**横山隆三・白沢道生・菊地祐(1999)開度による地形特徴の表示,写真測量とリモートセンシング,vo.38,no.4,26-34.

 


●1/5,000垂直空中写真(位置は標定図参照)

撮影された写真の一部をさらに拡大して表示したものです.画像の上が北方向.

 

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解説(青字はコース番号と写真通し番号)

写真1

安佐北区譲羽(ゆずりは)団地

写真の左上に見えるのは中国道.広島北JCTのすぐ北東に位置する.画面中央を右から左へ流れる渓流を土石流が通過した.両岸の住宅には土砂が流れ込んでいる.

#斜め写真

S2-1063

写真2

安佐北区亀山9丁目付近

中央東側の谷で発生した土石流が,谷の出口に位置していた住宅を直撃し,4名の犠牲者を出した.

#ステレオ写真
拡大写真
#斜め写真

C8-1055

写真3

佐伯区東観音台団地

中央部に大規模な宅地造成地があり,西側から流れ込む渓流で土石流が発生し,ダムを乗り越えるようにして,住宅地に土砂が流入した.

#ステレオ写真
#斜め写真
造成前後の地形比較

C2-1007 

写真4

佐伯区五日市町上小深川(いつかいちちょうかみこぶかわ)

いくつかの渓流で同時に土石流が発生したために,広い谷底全体に広がるようにして流れおり,多数の住宅に被害をもたらした.

西側周辺写真
拡大写真
斜め写真

C5-1031

写真5

佐伯区屋代(やしろ)

上流で発生した土石流が,山陽自動車道と西広島バイパスをくぐり抜けて流れ,下流の屋代地区で氾濫,住宅地に大きな被害をもたらした.

拡大写真
斜め写真

S3-1069

 


 

●ステレオ空中写真(肉眼平行視用)

2枚の写真を立体視できるように配置したものです.

 

サムネイル表示

解説

写真6

安佐北区亀山9丁目の土石流

ふたつの土石流が発生したことがわかる.合流点で対岸にのし上げるように蛇行している.崩壊起源の高速な土石流であった可能性がある.

#斜め写真
写真7

佐伯区八幡が丘

障害者施設「佐伯明星園」で土砂崩れが発生、職員5名が巻き込まれ,うち1名が亡くなった。建物は谷の中にすっぽり入るように位置しており,背後の斜面で発生した斜面崩壊の直撃を受けた.

拡大写真
写真8

佐伯区東観音台団地

土砂は,住宅や住宅街の道路に氾濫堆積した.写真上では2基のダムが見られる.

#斜め写真
造成前後の地形比較
写真9

安佐南区沼田町

森林の伐採跡地に崩壊が集中して発生している.

拡大ステレオ写真
写真10

呉市吉浦東町

崩壊起因の土石流が,一瞬のうちに2軒の民家と教会を襲った.ここでは,5名の犠牲者を出した.

拡大写真

●斜め空中写真

7月1日に飛行機上より手持ちカメラ(ハッセル)で撮影したものです.

 

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解説

写真11

安佐北区亀山9丁目の土石流

谷の源頭部の崩壊によって発生した土石流は,狭い谷を高速でかけ下り,谷の出口で斜め方向に飛び出し民家を直撃した.この付近には比較的硬質の細粒花崗岩が分布する.マサ化の程度は低く,斜面には崖錐(過去の土石流堆積物)が多く分布する.

写真12

佐伯区東観音台団地

土石流は,写真の範囲外の,尾根の直下でも発生している.写真上では2基のダムと沈砂池が見られる.土石流は,沈砂池でほぼ停止したが,あふれたものは団地内の道路を流下した.急斜面上に見える雛壇は墓地.

写真13

山間部の林道では,斜面崩壊が多数発生している.

写真14

安佐北区譲羽(ゆずりは)団地

写真の左に見えるのは中国道.広島北JCTのすぐ北東に位置する.画面中央を右から左へ流れる渓流を土石流が通過,一部が氾濫し住宅が破壊された.

写真15

佐伯区五日市町上小深川(いつかいちちょうかみこぶかわ)

いくつかの渓流で同時に土石流が発生したために,広い谷底全体に広がるようにして流れおり,多数の住宅に被害をもたらした.

写真16

佐伯区屋代(やしろ)

上流で発生した土石流が,西広島バイパスの下のボックスカルバートを通過,下流の屋代地区で氾濫,住宅地に大きな被害をもたらした.

写真17

伐採地で発生した表層崩壊

左に見える川は八幡川
写真18

流木の流出を抑えた砂防ダム

大量の流木が鋼管製のB型スリットに捕捉された

●標定図 サムネイルをクリックすると拡大されます

写真の入手等に関するお問い合わせは,経営企画部(電話 044-969-7290)まで,お願いいたします.
佐伯区付近標定図
安佐北区付近標定図
呉市付近標定図
* 標定図の作成にあたって,基図に国土地理院の1/5万地形図を使用しました.

●参考資料

 


 

●LINK

  • 地すべり学会ホームページ
    • 緊急調査団のページ(7/14)
  • 砂防学会ホームページ
    • 広島土砂災害緊急調査の中間的まとめ(7/19)
  • 土木学会のホームページ
    • 広島県土砂災害緊急調査団の報告(8/10)
  • 中国新聞のホームページ
    • 中国地方豪雨災害情報
  • 国土地理院のホームページ
    • 1999年6月集中豪雨に伴う広島県広島市及び呉市の緊急現地調査について(速報)
  • 牛山さんの研究情報のページ
    • 現地写真のページ

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