アジア航測のあゆみ
YEAR1977

道路台帳市場の急激な伸長と測量方法の確立

技術
写真:道路台帳平面図例(岐阜市、1:500)
道路台帳平面図例(岐阜市、1:500)

 測量業界では、昭和52年(1977) 7月から、全国的な道路台帳整備事業の需要が高まりました。道路台帳とは、道路の戸籍のようなもので、道路管理の円滑化や都市計画情報源または統計資料などへの活用が図れるため、地方自治体などの道路管理者にとって欠かせない行政資料となっていました。また、総務省は地方交付税を算定する基準としたため、各地方自治体が積極的に整備を進めていくこととなりました。
 ところが昭和50年(1975)当時、地方自治体などによる道路台帳の整備は遅れていました。そのため昭和51年(1976)の秋に、道路台帳の整備を積極的に推進し、整備に手間取る自治体等に対しては地方交付税の割り落としも辞さないという厳しい行政指導がなされました。整備期限は昭和62年(1987)度までとされたため、測量業界に道路台帳作成および道路測量業務の依頼が殺到しました。
 当時、道路台帳は、基本的に地上測量で1/250の地図を作成していましたが、作業時間がかかりすぎていました。一方、航空測量では軒下や街路樹下の道路幅員が正確に測定できません。
 そこで当社は、航空測量で1/500の地図を効率よく作った後、幅員変化部を地上測量で補う方法を確立しました。
 その結果、当社が昭和62年(1987)までに納入した道路台帳は、全国257の市町村にも及ぶこととなりました。

写真:道路台帳作業風景
道路台帳作業風景
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