アジア航測のあゆみ
YEAR2014~

GISの利用普及 -ALANDISシリーズの成長-

技術
事業
写真:ALANDIS+の製品構成イメージ
ALANDIS+の製品構成イメージ

地方自治体の地図や台帳に関わる業務は、国の電子化の流れもあり、紙の地図から電子地図に変わる過程で各業務向けのGIS(地理情報システム)の導入が促進されました。しかしながら、このGIS導入は都市計画、固定資産などの個別業務向けが中心だったため、都市計画図などの庁内で共通利用する空間データの共有が円滑に行えず、「共用空間データ」の整備促進や統合型GISの導入が求められるようになりました。

この要望に応え当社が開発したALANDIS NEO(アランディス ネオ)は、個別業務で扱う空間データを統合型GISでも利用できるGISで、都市計画、固定資産、道路、水道、下水道の5大業務以外でも幅広く利用されました。各業務をサポートする豊富な機能を有するだけでなく、デザインも斬新で使いやすく当社のGIS市場の拡大に貢献しました。

2014年以降も改良を進め、モバイル端末での利用やWeb版の導入により高速化を実現、利用範囲の拡大を図り、スタンドアロンからクラウドまで幅広く利用されました。さらに下水道事業の法適化(公営企業会計へ移行)への対応も行ったことで単なる地図や台帳だけでなくアセットマネジメントにも対応し、さまざまな業務の効率化に貢献しています。


クラウドに対応したGIS -ALANDIS+ への発展-

ALANDIS NEOは、データとシステムの統合に寄与したましたが、クライアントサーバモデルと呼ばれる古い方式の通信方法を一部利用していました。一方、Web技術の進歩によりブラウザ上でGISを利用できるようになり、ユーザが個別にソフトウェアをインストールせずにブラウザで気軽にGISを利用できることが求められました。このような背景のもと、2018年にALANDIS NEOの次世代GISとしてALANDIS+(アランディス プラス)が開発されました。

ALANDIS+はブラウザ上で高速に動作し、LGWANと呼ばれる国のセキュアなネットワーク上でも利用できるGISです。さらに都市計画業務、固定資産業務などの個別業務で求められる機能をALANDIS NEOから引き継ぎ、高速性と多様性を両立させました。この機動性を活かして、災害発生から復興までの業務に対応する災害情報システムが個別業務向けGISとして追加開発されました。災害情報システムは、気象情報のリアルタイム表示や災害時から復興時までの業務支援機能を有しており、災害対応全般で活用することができます。



写真:ALANDIS+の画面イメージ
ALANDIS+の画面イメージ


3次元に対応したGIS -ALANDIS Connect の開発-

2021年7月に静岡県熱海市伊豆山地区の逢初川で大規模な土砂災害が発生し甚大な被害をもたらしました。この災害を契機に、土砂流出の様子を映像として捉えるだけでなく、崩壊の様子を3次元で詳細かつ迅速に表示分析することが求められました。

このような背景のもと、2次元データだけでなく3次元データも扱える、自治体DX、デジタルツインを実現するプラットフォームとしてALANDIS Connect(アランディス コネクト)が開発され、2024年3月から販売を開始しました。ALANDIS Connectは、豊富な計測機能や高度な解析機能を有しており、PCだけでなくスマホやタブレットでも利用できるマルチプラットフォームに対応しています。さらに、ALANDIS Connectは、3D都市モデルや点群データも表示できるため、災害シミュレーションだけでなく事業説明やALANDIS+と連携したデータ公開など、利用範囲が広がっています。


写真:ALANDIS Connectの製品構成イメージ
ALANDIS Connectの製品構成イメージ


写真:ALANDIS Connectの画面イメージ
ALANDIS Connectの画面イメージ
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