アジア航測のあゆみ
YEAR2020~

3次元空間情報の取得・処理・可視化技術の発展

技術
事業
写真:ドローンとSfM/MVS技術を活用した橋梁点検
ドローンとSfM/MVS技術を活用した橋梁点検

近年、3次元空間情報の取得、処理、可視化に関する技術は飛躍的に発展しています。カメラやLiDAR(Light Detection and Ranging)といったセンサ機器は性能が向上し、高解像度かつ高精度なデータを提供できるようになりました。また、機器の小型化が進んだことで、ハンドヘルド型やバックパック型のプラットフォームが普及し、ドローンへの搭載も容易となりました。空間情報の処理においてはハードウェアとアルゴリズムの発展により、多重撮影画像から3次元データを作成するSfM/MVS(Structure from Motion / Multi View Stereo)の技術が普及したほか、3次元データの自動合成、フィルタリング、物体検出などの自動化が進み、広範囲かつ高解像度のデータの整備が容易になりつつあります。空間情報の可視化はVR(Virtual Reality)による没入感のある表現や現実空間に空間情報をAR(Augmented Reality)表示するなどの可視化手法も普及しています。

このような中、当社においては社会インフラの点検作業を効率化し、高度化するために、ドローンに搭載したカメラなどを用いたデータの取得や、航空レーザやMMSなどによって取得した点群データの自動合成手法や物体検出手法、自動地図作成手法の開発、SfM/MVSによる高品質な3Dデータの作成方法に関する開発、xR(Cross Reality)技術による3次元空間情報のインタラクティブな可視化方法の開発に取り組んできました。最新技術を導入するとともに、データの使用目的に適合した計測手法の考案やアルゴリズムの開発、可視化手法の開発に取り組んでいます。



写真:ARによる3次元空間情報の可視化
ARによる3次元空間情報の可視化


Project PLATEAU

国土交通省はスマートシティをはじめとしたまちづくりのDX(デジタル・トランスフォーメーション)を進め、人間中心の社会を実現するために、2020年から新しいプロジェクト「PLATEAU(プラトー)」をスタートさせました。

当社はPLATEAUの一環として、3D都市モデルの標準仕様策定やユースケース開発、AIなどを活用した自動モデリング技術開発、国際展開調査などの業務や、国土交通省が設置した「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業」を活用した全国の地方公共団体における3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化にも取り組んでいます。

また広島市に本社を置く総合建設コンサルタント会社・復建調査設計株式会社と協業で、「広島駅エリア デジタルツイン プロジェクト」を創設しました。これは当社のセンシング技術と、復建調査設計が持つまちづくりのノウハウや防災、交通計画などに関するコンサルタント技術を融合させ、地域の課題解決につながる“まちづくりDX”の推進を目的としたプロジェクトです。

プロジェクトの第1弾として地域情報可視化のベースとなる3D都市モデルを整備したほか、2022年度からは国土交通省の社会実装事業としてエリアマネジメントダッシュボードを構築、エリアマネジメント団体や地方公共団体向けにサービス展開を進めています。


写真:広島駅エリアデジタルツイン
広島駅エリアデジタルツイン
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