地中熱利用
深さ10mくらいのところの地温は、年平均気温より1~2℃高い温度で一定しています。たとえば、四国九州の南部で20℃、北海道で10℃、東京や大阪では17℃程度といわれています。 一方、四季のある日本では、冬や夏の盛期には地上と地中との間で10℃から15℃もの温度差が生じています。 つまり、温度が一定である地中は地表に比べて冬には温かく(暖房に有利)夏は冷たい(冷房に有利)のです。 地中熱の利用では、この温度差に着目して、効率的に熱エネルギーの利用を行っています。 地中を熱源とするヒートポンプシステムでは、外気と比べて温度差が大きい地中の熱が利用できるために、たいへん効率的な運転ができます。 その結果、大きな節電効果とCO2削減効果をもたらします。したがって、省エネ対策および地球温暖化対策に、地中熱ヒートポンプシステムの導入は極めて効果的なのです。 環境保全の面で地中熱ヒートポンプのもつもうひとつの優れた点は、夏季の冷房排熱を大気中に放出せず地中に貯めることによるヒートアイランド現象の抑制効果です。なお、地中熱の利用では、夏季には地中に放熱されますが、温熱を利用する冬季にはその地中から採熱しますので、適切な設計と運転により、年間通してみると地中での熱収支バランスがとれることになります。 このほど3月4日(土)・5日(日)に東京都千代田区にある科学技術館4階実験スタジアムLにおいて、東京都環境局主催による「チャーリー西村のビックリサイエンスショー“地中熱の秘密”」が開催されます(詳しくはこちら⇒https://www.ajiko.co.jp/chityunetsu/)。 これは、チャーリー西村先生と一緒に、実験等を通じて、地球温暖化のしくみや地中の熱の活用方法・原理などを学ぶ体験型の講座です。小学生以上であれば理解できる子供向けの内容となっていますが、おひとり様、親子、ご夫婦等、どなたでも楽しめます。 本イベントは、アジア航測が東京都から受託の上、実施しているものです。ご興味のある方は、ぜひ会場をのぞいてみてください。 ちょっとびっくりするような展開があると思いますよ。 |