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「平成10年8月栃木県北部豪雨」災害状況(1998年8月)

1998年8月 栃木県北部豪雨災害

アジア航測では本災害に際し、緊急撮影を行いました。ここではそれらの写真の中から、1998年9月1日の余笹川付近のに斜め写真を紹介します。なお、この内容の一部は、「写真測量とリモートセンシング」に掲載されました。その後、余笹川流域や福島県西郷村の現地調査で撮影された写真を追加しました。

1998年8月末豪雨によって、福島県南部から栃木県北部にかけて土砂災害や水害等が多発した。栃木県那須町では8月26日から30日にかけての総雨量が1,242mmに達し、余笹川が氾濫、国道4号の余笹橋付近の道路や周辺の家屋が流失する災害が 発生した。

ここでは、9月1日に撮影された国道4号余笹橋付近の斜め空中写真と、災害発生前(1989年および1947年米軍撮影)の写真を紹介する。

1989年撮影の写真と発生後の写真を比較すると、余笹橋付近の余笹川は、平常時に比べて川幅がほぼ2倍となり、余笹橋の白河側取り付け部のガソリンスタンドと、余笹川右岸に位置する県道沿いの家屋等が流失したことが読みとれる。

また、1947年米軍撮影写真では、余笹橋付近の家屋流失があった場所には、まだ家屋がなく、まるで中州のようである。写真判読から、この付近の余笹川は、支川との合流点の直上流のためか河床勾配が緩く、氾濫原の幅も広いという特徴が認められた。

写真-1 余笹川の氾濫状況

北西方向から下流方向をみた斜め写真。余笹川の川幅はほぼ2倍に広がり、両側を広い範囲にわたり側岸侵食、氾濫した。

写真-2 余笹川の氾濫状況

垂直写真では、国道4号線の余笹橋わきのガソリンスタンドと右岸の県道沿いの家屋が流失した状況が良く分かる。

写真-3 1989年10月アジア航測撮影

余笹橋のたもとには、川に迫るように建てられた家屋とGSがみえる。地盤は十分に盛土されていた。(写真の上が北)

写真-4 1947年10月(米軍撮影*1)

余笹橋付近には、まだ家屋がなく、GSの位置は川が縦断するように流れている。(写真の上が北)

*1 国土地理院提供

●国道4号線余笹橋付近現地写真(10月6日千葉撮影)

写真-5 国道4号線余笹橋たもとのガソリンスタンド

ガソリンスタンドの地下には,埋設されたガソリンタンクが見えている.

写真-6 国道4号線余笹橋上流の民家

側方侵食によって、住宅の床下の土砂ががほとんど流失した。ベタ基礎だったために、家屋の半分はかろうじて流失を免れた。

●福島県西郷村の斜面崩壊現地写真(10月14日平川撮影)

写真
コメント

写真-7 崩壊部

太陽の国給食センター隣の崩壊地の源頭部の状況.斜面表層の堆積物(風化溶結凝灰岩)が抜け落ちた.標高約505m.

写真-8 崩壊土砂の堆積状況(写真-7の崩壊の下流)

太陽の国給食センター隣の崩壊による土砂の表面勾配は,ほとんど平坦.崩壊斜面の比高差約30m,到達距離約140mであるから,H/Lはおおよそ0.2となる.

写真-9 太陽の国の建物(かしわ荘)の被害状況

崩壊土砂は,手前の草の上を通過して,建物の屋上に到達している.

図-1 写真撮影位置図

●リンク集

  • 東京都立大学牛山さん「1998年8月東日本豪雨災害 研究関連情報」のページ
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