被災地モニタリング
第3回被災地モニタリング(2015年9月~10月)
2015年の撮影は、9月12日、15日、28日、10月18日に実施し、計画していた24コース(撮影枚数527枚)の撮影を完了しました。
撮影エリアとモニタリングの目的
撮影エリア |
モニタリングの目的 |
①山田湾 |
・津波による甚大な被害を受けた山田町の南部。織笠川河口を中心にモニタリングを行う。 ・織笠川の河口は干潟、アマモ場が分布する。
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②大槌湾 |
・被災前にあった鵜住居川河口の砂州は砂浜性の昆虫類の生息場として知られていた。 ・津波により砂州が消失していることから、河口砂州の再生過程をモニタリングする。
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③広田湾 |
・津波により高田松原は消失。松原の再生経緯をモニタリングする。 ・小友浦では津波により旧干拓地に干潟が再生された。この干潟を「自然再生の場」として残す計画が検討されていることから、その状況をモニタリングする。
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④北上川 |
・北上川河口部は、ヨシ原、河口砂州、池沼など豊かな湿地環境が形成されていたが、津波により消失した。 また、北上川から長面浦にかけては一部新たな湿地環境が形成されたことから、この河口部のヨシ原、河口砂州の再生状況など湿地環境の変化をモニタリングする。
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⑤松島湾 |
・各島嶼に小さな干拓地(農地)が多く、津波と地盤沈下により干潟となっているところが多い。島嶼群に再生した環境についてモニタリングする。
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⑥仙台湾 |
・蒲生干潟、南蒲生、井土浦、広浦南、阿武隈川河口部・鳥の海を含むエリア。 ・蒲生干潟、井土浦は国指定鳥獣保護区であり、環境の再生状況についてモニタリングする。 ・平地部の津波被害と地盤沈下により、沿岸部の環境変化が大きい。これらの大きなインパクトを受けた地域の環境遷移をモニタリングする。 ・震災からの復興過程における環境の変化をモニタリングする。
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⑦本吉湾 |
・環境省「重要自然マップ」において重点エリアのひとつである本吉湾の沿岸域と津谷川河口から下流域を含むエリア。 ・沿岸域から津谷川河口部にあった砂浜、海岸樹林は津波により流出したが、新たに砂浜、水面、干潟が形成されており、これらの再生状況をモニタリングする。 ・津谷川下流部には耕作地や湿生地があり、津波による影響を強く受けている。耕作地の再生や湿生環境の遷移状況をモニタリングする。 (※本エリアは、2014年より撮影を開始)
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⑧松川浦 |
・仙台湾最大の潟湖干潟を有し、環境省「重要自然マップ」において重点エリアのひとつである松川浦を含むエリア。 ・大州海岸の砂浜と樹林跡地、宇田川・小泉川の水辺と河畔林、非耕作地における湿生環境など津波による影響と再生の状況、砂丘植生の遷移状況等をモニタリングする。 (※本エリアは、2014年より撮影を開始)
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データ仕様
・ 撮影方法:地上画素寸法10~20cm空中写真が撮影できる高度からオーバーラップ60%の垂直写真撮影を実施。
垂直写真とする理由は、経年的な変化を定量的にモニタリングしていくため。
・ 画像種類:ナチュラルカラー、赤外カラー(Tiffデータ8bit)
・ 画像解像度:提供画像3840pixel*6912pixel (元画像 7680pixel*13824pixel)
なお、このページで掲載している画像は解像度を落としています。
データの活用について
画像データは一般公開し、関連する市町村や都道府県、国の事業、大学や研究機関等における研究に活用していただ
くことを考えています。共同研究、個人研究とも利用者を募集します。利用にあたっては、下記、「
被災地モニタリングの
撮影画像の二次利用について」をご覧ください。
エリア別の撮影情報
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エリア |
撮影日 |
天候 |
撮影カメラ |
撮影コース数 |
撮影枚数 |
山田湾 |
2015/ 9/28 |
晴 |
DMC f:120.00mm |
1 |
10枚 |
大槌湾 |
2015/ 9/28 |
晴 |
〃 |
1 |
9枚 |
広田湾 |
2015/ 9/15 |
晴 |
〃 |
2 |
20枚 |
北上川 |
2015/ 9/12 |
晴 |
〃 |
2 |
35枚 |
松島湾 |
2015/ 9/12 |
晴 |
〃 |
4 |
72枚 |
仙台湾 |
2015/ 9/12 |
晴 |
〃 |
6 |
241枚 |
本吉湾 |
2015/ 9/15 |
晴 |
〃 |
2 |
20枚 |
松川浦 |
2015/10/18 |
晴 |
〃 |
6 |
120枚 |
合計 |
24 |
527枚 |
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■空中写真 (※モニタリング比較のため、初回撮影時写真と並べています。) |
2013年 2015年 |
①山田湾
織笠川河口は、津波による干潟やアマモ場への影響が想定されることから、その影響や再生の状況を定点観測します。
左の画像は、撮影位置図Aで「①山田湾」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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2013年 2015年 |
②大槌湾
鵜住居川河口の砂州は、津波により消失しました。この消失した砂州の再生過程や干潟地形の変化状況を定点観測します。
左の画像は、撮影位置図Aで「②大槌湾」をクリックして表示される位置図で赤丸の場所です。
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2013年 2015年 |
③広田湾
高田松原は奇跡の一本松を残し流失し、砂丘自体も消失しました。 この防潮林の再生を周辺の土地利用の変化を含めて定点観測します。
左の画像は、撮影位置図Aで「③広田湾」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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2013年 2015年 |
④北上川 (その1)
この画像は撮影位置図Bの④北上川のうち、赤丸の場所他の写真は撮影位置図を参照のこと。
北上川河口部のこのあたりには、ヨシ原が形成されていました。 津波によりヨシ原が消失し、河川に沿った水田が海水をかぶりましたが、一部新たな湿地環境が形成されました。 この湿地環境の変化とヨシ原の再生状況を定点観測します。
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2013年 2015年 |
④北上川 (その2)
北上川河口部のこのあたりには、ヨシ原が形成されていました。 津波によりヨシ原が消失し、河川に沿った水田が海水をかぶりましたが、一部新たな湿地環境が形成されました。 この湿地環境の変化とヨシ原の再生状況を定点観測します。
左の画像は、撮影位置図Bで「④北上川」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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2013年 2015年 |
⑤松島湾
各島嶼の海沿いには干拓地が多くありました。この部分が地盤沈下により海につかり、干潟が再生しているところが多くみられます。 この新たに創出した環境や再生した干潟の変化について定点観測します。
左の画像は、撮影位置図Cで「⑤松島湾」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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2013年 2015年 |
⑥仙台湾(その1)
蒲生干潟は、七北田川河口にある潟湖干潟で、国指定仙台海浜鳥獣保護区蒲生特別保護地区に指定されています。 東日本大震災に伴う津波により砂州が破壊されたため、被災直後は海とつながり潟湖の形態ではなくなったが、その後に砂州が再生されてきています。 モニタリングでは、砂州の再生状況を追跡しながら、それに伴う干潟とその周辺の環境変化を記録していきます。
左の画像は、撮影位置図Cで「⑥仙台湾」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所写真です。
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2013年 2015年 |
⑥仙台湾(その2)
井土浦は、名取川河口部にある潟湖です。 国指定仙台海浜鳥獣保護区井土浦特別保護地区に指定されています。 蒲生干潟同様、津波により砂州が破壊されました。 モニタリングでは、砂州の再生状況を追跡しながら、それに伴う干潟とその周辺の環境変化を記録していきます。
左の画像は、撮影位置図Cで「⑥仙台湾」をクリックして表示される位置図の青丸の場所です。
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2014年 2015年 |
⑦本吉湾
沿岸域から津谷川河口部にあった砂浜、海岸樹林は津波により流出しましたが、新たに砂浜、水面、干潟が形成されています。また、津谷川下流部には耕作地や湿生地があり、津波による影響を強く受けています。
モニタリングでは、津谷川河口部に形成された砂浜、水面、干潟の再生状況と、津谷川下流部の耕作地の再生や湿生環境の遷移状況を記録していきます。
左の画像は、撮影位置図Dで「⑦本吉湾」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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2014年 2015年 |
⑧松川浦
仙台湾最大の潟湖干潟を有し、環境省「重要自然マップ」において重点エリアのひとつである松川浦を含むエリアです。
モニタリングでは、大州海岸の砂浜と樹林跡地、宇田川・小泉川の水辺と河畔林、非耕作地における湿生環境などの津波による影響と再生の状況、砂丘植生の遷移状況等を記録していきます。
左の画像は、撮影位置図Eで「⑧松川浦」をクリックして表示される位置図の赤丸の場所です。
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■ 本ページについて |
このページでは、弊社による自主撮影結果を掲載しております。
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